まずはこちらの表を比較してみて下さい。
商品購入のための手間(人件費) | 工事会社 | ネットショップ |
---|---|---|
お客様の希望を伺って機種選定のアドバイスを行う | 行う | 行わない |
選んだ機種が現状でそのまま設置可能か調べる | 行う | 行わない |
そのままで設置出来ない場合は設置するために必要なものを揃える | 行う | 行わない |
納品時の不良品・欠品等のトラブル時の対応 | 行う | 行わない |
上記の表の内容は企業活動の中の人件費に該当します。
インターネット販売の場合はお客様に指定されたものをそのまま売るだけなので調べたり対応するための人件費が発生しません。
問合せや返品の手続きはお客様自身で行うことになるので販売店は
ノータッチです。
商品の欠陥につきましてはメーカー補償になりますので
販売店の補償リスクは発生しません。
販売店の仕事は「注文されたものを注文された通りに売るだけ」
なのでリスクやコストが発生しないため人件費を考慮しない価格設定が
可能になります。
しかも代金は前払いか代引きなので貸し倒れリスクも発生しません。
一方工事店はお客様に変わって責任を持って段取りから設置まで
すべていたします。
この分の人件費がコストとして商品代にプラスされるので
高くなります。
お客様がすべての段取りを行い図面や材料まですべてそろえていただければ人件費が発生しないことになりますが、1つでも何か足りないものがあるために工事が中断してしまうと後日改めて伺うことになり、その分の
人件費が余計に発生してしまいます。
また、工事店は工事が終わってから代金をいただく点もネット販売店とは異なります。
1円でも安いところを探してみたら販売価格に送料は含まれていないと
いうことで別途請求され商品代と送料を合計した金額が他店の税込
金額より多くなってしまったという失敗をよく聞きます。
また、送料とは別に分割払いでもないのに「手数料」というものを請求
するショップもあるようです。
これはどういう仕組みになっているのか簡単に説明いたします。
通販会社やwebショップなどのように日常的に運送会社をたくさん利用している会社では通常の配達料金より安くなる個別契約を結んでいる場合があります。
例えば私たちが宅配便を利用しようとして700円の送料がかかるとします。そこを個別契約で300円で契約してもらうことにより400円の差額が発生します。
この差額400円を商品代から引くことができれば商品価格を400円安く
表示することが出来ます。
これが商品代が安いのに送料別になっているパターンです。
また、メーカーからお客様へ商品が直送されるような場合にはメーカーが梱包し送料を負担していることが多いのですが、ショップから送料や
手数料(梱包費用)を別途請求されるケースもこのような商品価格調整のために利用されていることがあります。
送料や手数料など名目が違っても価格調整に利用されていることがほとんどです。
大きなものは予め荷受け可能な日を配送手配時に確認されます。
建築資材のような大きなものは配達して不在だからといって持ち帰ることが出来ないからです。
戸建て住宅と違ってマンションなどでは玄関先ではなく1階エントランス渡しが基本です。
そのため商品を受取ったら自宅まで運び込む作業も発生します。
これらを自分で対応出来ない場合は必然的に費用が発生してしまうことを考慮してください。
例えばマンションにお住まいの方がシステムキッチンをネットショップで購入したとします。エントランスで荷受けをして、そこから自宅へ運び込まなければなりません。
マンションの場合は規約でエレベーターなど共有部には養生義務があることも多いので養生をしてから大きなものや重いものを運ぶ作業は想像以上に大変な作業になります。
ビルダーズは工事専門店のためこのような状況での荷受けや搬入を行っております。
その手間を含んだ商品価格となっているのでどうしてもネットショップと比較した価格では差が生じてしまいます
以上のように「送料」と「荷受け」は誰が負担するのかによって価格が大きく変わる事をご理解ください。
ネットショップではこれらを一切考慮しない価格になっているので工事店よりも安い価格に設定することが可能なのです。
インターネット価格は物販のみの価格のため薄利多売を目指しています。
商品自体にまったく差が無いわけですから常にお客様に価格を比較されてしまいます。ライバル店との価格競争に勝つためには1円でも安くしているのが実情だと思います。
それは工事というリスクが発生しないので成り立つ商売の1つのカタチです。
最近よく耳にします「施主支給」についても考えてみます。
施主支給とは、ある商品や部材をお客様自身が手配して用意することです。
例えばシステムキッチンをインターネットで安く購入したので取付工事
だけ工事店に頼みたいといったケースが施主支給です。
住宅設備に限ったことでもないのですがモノにはすべて規格というものがあります。
この規格が曲者でメーカーによって独自なものがあったり、同じメーカーでも年代によって変わっていたりすることもあるので煩雑で難解なことが多々あります。
よくありがちな失敗は納期の読み違えで工事日に商品が届いていない
ケースです。
次に多いのは必要なパーツの注文不足です。
これは工事を知らないとわからないパーツが別売りだったりするためです。
プロは長年積み重ねてきた商品知識やノウハウがあるので予め準備が可能ですがお客様自身が判断して手配するのはネット社会とはいえかなり難しいと思われます。
部材によっては個人客へは販売していないものもあるからです。
ではお客様が手配した商品が規格違いで施工が出来なかった場合どうなるでしょうか。大抵の場合は「なんで取付出来ないの?!」と工事店の方が問題だと思われがちです。
工事店側としては自社で段取りしていない商品のため予期せぬ事態が
起こってしまうと急には対応しきれないこともあり、ここが施主支給で
トラブルになるところです。
「アンティークのような年代物ではなく現行品なら規格も同じはずなので施主支給でも特に問題ないのでは?」と思われる方も多いと思います。
もし、その商品がもともと不良品や欠陥品であった場合は販売店側の責任になりますが施工後判明すると施工不良のせいとされるため工事店の
リスクが高まります。
そういったトラブルを回避するためにビルダーズでは基本的に材工で
お請けしています。
以上の理由から工事が必要な商品につきましては、最後まで責任を持って対応させていただくため人件費というコストが発生してしまい、インターネットの物販店と比較して価格がやや高めになってしまいますが、「おまかせ価格」としてご理解いただきたくお願い申し上げます。
工事の範囲がどの程度に及ぶのかによって工事代は大きく異なります。
下地をそのまま使える場合は費用は発生しませんが補修や補強が発生する場合は通常の工事とは別の費用が発生してしまいます。
基本的にインターネット販売での工事代は必要最低限の単純工事を行った場合での金額を設定しています。
それは現場を見ないとわからないことを先に見積もるのは不可能だからです。
単純工事外としてかかる費用は別料金として工事の際に追加料金を請求されます。
そのため結果としてネット販売でも工事代金は大きく変わらないのです。
具体的に某有名家電量販店のケースを例としてご説明致します。
エアコンを工事代込みで購入した場合どうでしょうか。
商品も工事代も他店と比較して圧倒的に安いのではないでしょうか。
その理由は次の通りです。
通常はエアコン取付業者は1日あたり4件から5件程度の工事を施工しています。
しかし、夏場の繁忙期の量販店エアコン取付工事になるとその3倍近い
工事を行います。
それだけの量をこなすためには地域限定で尚且つ標準仕様の簡単な工事でなければ1日で終えることは無理なので量販店の取付工事はパターン化されているのです。
そのためパターンから外れる工事の場合は断られるケースも発生するわけです。